雨以外に悩ましいのは強めの風
キャンプギアの特徴もしくは優れた点。それは軽量であること。持ち出して使うことが前提での道具たちには軽いことが求められます。とはいえ軽量ゆえに「風に弱い」のも事実。
天気がいいのにやたら風が強い日ってありますよね。秋から冬シーズンは特に風が強く吹く傾向にあります。せっかく野営を楽しんでいても時たま野営地を吹き抜ける強い風に、テントが持っていかれないかなとおびえることもあるはず。今回は風対策のお話です。
【テントが風にあおられないために】
一番簡単なのは2点。「テントをしっかりとガイロープで複数地面に固定すること」。「テント内に荷物を置いて重量を増すこと」。
テントの4隅もしくは6・8隅は自立式テントの場合ペグで地面に固定するはず。それ以外にテント壁面に設けられているロープ用のリングを使いガイロープで地面のペグに固定します。風は上にあたるのでテントの上部が一番揺れます。この揺れを防止するためです。テントに床があるものの場合は荷物を中に置いておくことで重量は増すことができます。テント床の4隅にばらしてウエイト代わりにしておきましょう。
【風に強いテント選び】
風に強いのはドーム式の比較的背の低いテントです。背の高いものやA型テント(横から見て三角形のもの)は風に弱い構造です。タープが一体型で大きく跳ね上がってるものも弱いです。中に風が吹き込み上部に浮き上がります。骨を使ったドーム型は強いですが限界点を超えるとフレームの骨が折れるもしくは生地が裂けます。ポールを多用するものは壊れにくいですが弱く倒壊しやすいです。
ワンポール(1本だけポールを使うテント)のものは風に強いほうです。ポーランド軍幕もワンポールのみでガイロープはありません。8か所を直接ペグで地面に固定するだけですが風で倒壊したことはありません。
ボッチ野営では背の低いものを風の強い日はセレクトしましょう。
【テントの設営にもコツがいる】
入り口が風の吹く方角に向いていると中に風が舞い込み倒壊します。だから風向きにも注意です。河原や海岸では遮蔽物がありません。風の影響は大きくなります。森の中では木のそばなど直接風が当たりにくい場所を選ぶといいでしょう。日よけタープはあきらめたほうがいい場合もあります。
海岸では流木などが落ちています。風が当たる面の底部にガードで置いておくと巻き込みを防止できます。無い場合は砂を持って砂防壁(10センチぐらい)をつくるのも効果的でした。
河原では大きめの石がたくさんあります。同じように積み上げて風をガードしペグ抜けを防止したいものです。
テントによっては最初から吹き込み防止のスカートと言われる設置部分に余分にヒダがついているものもあります。スカートの押さえ方は上記同じです。
【風が強いと焚火が困難な事も】
焚火の火を起こすのも風が強いと困難です。やっとの思いで火が着いても、炎が横に流れてしまい上に乗せた次の薪に引火しづらい、クッカーに火が届きづらく調理に時間がかかるなど困難が続きます。
焚火台は背の低いものをチョイスして、ファイアーリフレクターなどで風を緩和しましょう。森の中では垂直に枝を4本程地面に打ち込み挟み込むように水平に枝を積み上げ作ります。海でも流木で同じように作れます。砂浜は抜けやすいので外側に砂を積み上げて強化しましょう。河原では適当な大きさの石を積み立てるのも効果的です。焚火台の高さまで積み上げるのは結構難易度高いので掘り下げて焚火台を物理的に低くするのもいいでしょう。
一瞬だけでも風が強くなることは大自然の中では多々あります。風がないなと感じる時でも対策はしておいたうえで、慌てずに対処できるようにしておきましょう。
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