川原での野営。遭難を避けるため

増水が怖いのが河原での野営

夏の集中豪雨や秋の台風シーズン。テレビのニュースで河原でキャンプをしていた人が、川の増水によって取り残され、ヘリコプターやロープで救出されている映像をご覧になったことがあるかと。「なぜあんなになるまで避難しなかったんだろう?」なんて思ったことありますよね。

さて質問です。キャンプ終了して「全てのギアを片付け収納し撤収するまで」に、あなたはどれぐらい時間がかかりますか

家族4人ぐらいの量なら。テント片付けチェアやら人数分折りたたんで袋に入れて、ロープは折りたたんで縛って、人数分マットの空気抜いて、寝袋畳んで、あれ?俺の袋どこだっけ?なんだかんだ30分なら早いほう。だいたい1時間ぐらいかかる場合も。ソロなら慣れてれば30分ぐらいのもんでしょうか。撤収には結構時間がかかります。

 実は川の増水は時として避難する間もないくらい、あっという間に水かさが増していく場合があるのです。雨が強くなって15分で遭難した人も。これやばいな撤収しようと決心して片付けしてる間に戻れなくなる事があるんです。さっきまで陸続きだったのに知らない間に中洲になってることもあるんです。

原因は上流の大雨です。上流の山間部で豪雨があると、倒木や土砂などを押し流して、それが流れに引っかかり、天然のダムを作ることがあります。このダムは強固なものではありませんから、さらに水かさが増すと、水圧で崩壊して、水が一気に流れ出します。従って下流では信じられないくらい急激に、水かさが増えることがあるのです。豪雨でもないのに。

したがって河原で野営をするキャンパーは、そのような状態が誰にでも起こりうることを理解して野営に臨む必要があります。賢明なのは川に近い場所にテントを設営しないこと。これに限ります。

雨が少し降っているのに川に水が濁り始めた。上流の方角の空が黒くなってきた。これは濁流の兆候です。速やかにトラブルを予測して行動することが一番の危険回避です。


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